Ⅰ 解凍調理に関する質問

水産冷凍食品の上手な解凍法は?


生ものは調理の前に“もどし”が必要です。
もどしかたのコツは生食用・加熱用いずれの場合も、基本的にはドリップ(液汁)の流出を防ぐために、表面がやわらかくなってシンがまだ凍っている程度の半解凍状態に解凍します。
70〜80%程度解凍した後はできるだけ早く調理します。
解凍の方法としては 低温解凍…… 包装のまま冷蔵室内でゆっくり解凍します。ただし、刺身用マグロは包装から取り出します。(変色防止) 自然解凍…… 包装のまま室内の涼しい所で自然に解凍します。 流水解凍…… 急ぐ場合は、包装のままポリ袋に入れ中の空気を抜いて口を堅く閉じ、水道水などにつけます。 などがあります。

帆立て貝柱やさしみいかなどの「生食用」と表示されている水産冷凍食品の安全性は?


生食用冷凍食品の細菌規制は、『食品1グラム中細菌数10万以下、大腸菌群陰性、腸炎ビブリオ最確数が100以下』と他の食品にない厳しいものであり、非常に衛生的に造られているので極めて安全な食品といえます。ただし、常温下に長時間放置したものは別です。

冷凍食品の『刺身用マグロ』を解凍したら血のような液汁が出たが何故?


それはドリップと呼ばれるもので、解凍した場合にマグロから出る液汁です。生ものを解凍する場合は、冷蔵室などの低温でゆっくり解凍し、できるだけドリップが出ないように注意しましょう。

ムキエビの表面には何故氷の膜が付いているの?ムキエビを解凍すると何故重量が減るの?また、ムキエビを半解凍してから調理したら小さく固くなったが何故?


ムキエビなど魚介類には、表面にグレーズ(glaze)と呼ばれる薄い氷の膜が付けられており、貯蔵中の品質の変化(乾燥や酸化など)を防いでいます。
ムキエビの場合は全体の10〜15%位のグレーズが付いており、解凍するとグレーズが溶けて水になるのでその分だけ重量が減少します。
なお、重量表示はグレーズの重量を除いた正味重量を表示することが計量法で決められています。
調理したら小さく固くなったのは、調理の加熱により収縮したものと考えられますが、これは冷凍食品のエビに限らず生のイカなどにも見られる現象です。

エビなどブロック凍結品の一部を使いたい時の解凍法は?


ポリ袋に入れ解凍したい部分だけに水をかけるか、その部分を水に漬け、部分的にはがせる程度に解凍し、必要量だけをはがし取ります。残りは速やかに冷凍庫へ入れます。

冷凍のいんげんを調理したらグチャグチャになった。何故?


冷凍野菜は保存中の酵素の働きによる品質の変化を防ぐために、とろろいもや漬物など1〜2の例外を除き、ブランチング(blanching)といって全て80%位加熱してから急速凍結してありますので、調理の際は残りの20%程度の加熱によって仕上げることが大事です。
くれぐれも煮すぎないように注意してください。

冷凍野菜は解凍(自然解凍)してから調理してはいけないの?


ほとんどの冷凍野菜は解凍(自然解凍)するとかえって品質が保てないので、凍ったまま加熱調理します。
ただし、ブロック状のほうれん草などのように凍ったままでは調理しづらいものは、自然解凍するか、ポリ袋に入れ流水解凍してブロックを小分けにほぐしてから加熱調理します。
最近では、予め完全に加熱されているので自然解凍するだけで食べられる豆類などもあります。この場合は、包装の表示に「凍結前に加熱してあります」と表示されています。

コロッケをパンクさせないで上手に揚げるコツは?


フライ・コロッケなどパン粉の付いているものは必ず凍ったままで揚げてください。
これらが上手に揚げるコツです。
- 油の温度が下がらないように油を多めに使うこと
- 揚げ鍋に入れるコロッケの量は油の表面積の1/3位に抑えること(一度に沢山入れすぎない)
- 油に入れてから1〜2分間位(コロッケの表面が薄いキツネ色になって、ある程度固まるまで)は箸などでさわらないこと
- 揚げながら火加減を調節し、油の温度を常に170〜180℃位に保つこと

揚げ物で霜がたくさん付いているものはどのように調理すれば良い?


冷凍食品に霜が付いている状態は好ましいことではありませんが、もし霜が付いている場合は、軽くたたいて霜を良く落としてから揚げることが大事です。

冷凍のサヤインゲンやアスパラガスが筋っぽいことがある。何故?


冷凍食品の製造メーカーは生産に当たっては、極力、収穫したばかりの旬の新鮮な原料を使用し、少しでも品質の良い製品の製造につとめておりますが、冷凍野菜の場合過熟した原料を使用しますと調理した時に筋っぽくなることがあります。

冷凍カボチャを煮る時煮くずれないようにするにはどうすれば良い?


煮汁をカボチャが半分ひたる程度に少なくし、カボチャの皮を下にして重ねずに一列に並べ、落としぶたをして煮含めれば煮くずれません。なお、煮過ぎないことが大事です。

ブロック状の冷凍ほうれん草はそのままゆでると、外側はゆだっているのに、中の方はまだ火が通っていないことがあります。どのように調理すれば良い?


ほうれん草に限らずブロック凍結してある野菜は、あらかじめ冷蔵庫内で低温解凍したり、室内の涼しい所で自然解凍したり、あるいは包装のまま流水に漬けて解凍するなどいったん半解凍の状態にしたものをさらに熱湯に入れてボイル解凍(いわゆる二段解凍)します。 なお、ボイル解凍した後は、手早く熱湯から取り出し流水に漬けて急速に冷却してから水切りします。

フレンチフライポテトをカラッと揚げるにはどうすれば良い?


ポテトの3倍重量程度の油をあらかじめ160℃程度に熱しておき、凍ったままのポテトを入れて2〜3分間揚げ、表面が薄いキツネ色になったところで油から取り出します。油の温度が高いとカラッと仕上りません。

コロッケを解凍して揚げても良い?


コロッケは必ず凍ったまま揚げます。その方が形崩れやパンクの心配もありませんし、衛生的にも安心です。
解けかけた場合はパン粉で補強して揚げてください。

電子レンジで冷凍食品を解凍・調理する際どんなことに気をつければ良い?


電子レンジは、冷凍食品が短時間に解凍でき、解凍中においしさや栄養分が失われないので大変便利ですが、冷凍食品の形・大きさ・厚さなどで解凍・調理の時間が微妙に異なりますので、レンジに入れる前に包装の説明を良く読んでください。
- 電子レンジで時間をかけ過ぎると解凍し過ぎたり、乾燥して固くなったり、ドリップ(液汁)がたくさん出たりします。 かけ過ぎないように注意してください。
- ラップをかけて入れた場合、加熱で中の空気が膨張し大きな音を立ててラップが破れることがありますので隅を少し開けてください。(最近はそのままでよい包装も開発されています。)
- 電子レンジから取り出す際は、皿や器が熱くなっています。 また、ラップをはずす場合も蒸気でヤケドすることがありますので、気をつけましょう。
- マグロ・イカなどの生ものは、解凍に必要な時間を一度にかけてしまわず、何回かに分けて様子を見ながら、必ず半解凍で止めるようにしてください。いったん止めたあと20〜30秒置いて、繰越余熱を利用して解凍を進めます。お皿と食品の間に割箸などを入れてわずかな隙間を作っておくとベタベタになりません。
- 野菜類はブランチング(80%程度加熱)してありますから、加熱し過ぎないように特に注意してください。
- 油調済みのコロッケやカツなどのフライ類は袋から出し、凍ったままレンジに入れます。ラップをするとカラッと仕上がりません。
シューマイ・ギョーザなどは表面に水または酒を少々振りかけラップしてレンジにかけるとおいしく仕上がります。
なお、その場合もラップの隅は少し開けてください。- 均一に加熱するため、部分的に厚さの違う食品や突起のある食品は、薄い部分や突起部にアルミホイルをかぶせ電波がかかり過ぎないような工夫が必要です。

魚や魚の切り身がくっついて凍っている場合どうやって離せば良い?


凍ったままでも木槌などでコンコンと軽くたたくとはがれますし、それでも離れない場合は半解凍にする等の方法しかないと思われます。

夏場に冷凍食品を溶かさずに持ち帰る良い方法は?


冷凍食品の品質を守るためには、凍ったまま持ち帰ることが大事です。そのために次のことに注意しましょう。
- 冷凍食品は長く持ち歩きますと溶けてきますので、買い物の一番最後に買うようにしましょう。
- 出来ればドライアイスを入れるか、保冷袋を利用しましょう。
- 新聞紙や包装紙などで二重・三重に包み、買い物袋の中央に入れて防熱すれば、夏場でも小1時間位は溶けることを防ぐことができます。
- 1袋よりも3〜4袋とまとめ買いしますと、お互いの冷気で冷やし合って溶けにくくなります。
- 買い物が終わり次第急いで帰宅し、すぐに冷凍庫に入れましょう。

冷凍食品を持ち帰る途中で溶かしてしまった場合、どのように処置すれば良い?


溶かしてしまった冷凍食品を家庭の冷凍庫で再凍結することは好ましくありません。なるべく早く食べることです。揚げ物のコロッケ類はパン粉をつけ直し形を整えて油で揚げるようにしてください。

冷凍すり身を解凍し、しばらくするとかまぼこのようになるのは何故?


すり身を常温に置くと、熱(温度)により蛋白質の繊維が網の目のように構造変化を起こし、コシが強くなったり歯ごたえが出てきます。(すわりと呼ぶ) この変化は1回しか起きず、30℃では10分間位の間に発生します。


