環境保護への取り組み
冷凍食品業界の環境への取り組み
~冷凍食品業界における環境自主行動計画~
冷凍食品産業は、生活の基本的要素である「食」を支える重要な産業であり、高品質で衛生的かつバラエティーに富んだ食品の提供を通して、豊かな食生活の創造に貢献してきた。
しかし、一方冷凍食品は加工・凍結等製造過程でエネルギー消費と密接に関連するため、環境負荷を避けることはできない。従って、これまでも各企業では個別に省エネルギー対策を行ってきたが、現在直面している温暖化などの地球的な環境問題に対応するためには、冷凍食品業界としての積極的な取り組みが必要であると認識し、「環境に関する自主行動計画」を制定することとした。
●エネルギー消費の現状
冷凍食品製造過程(含む保管)での製品1トン当たりのエネルギー使用量は、原油換算で1990年 0.2375キロリットル,1997年 0.2402キロリットルと7年間で1%の増加に止まり、ほぼ横ばいで推移している。

●CO2排出量の削減対策
地球温暖化を防止するには、その主な要因である二酸化炭素(CO2)の排出量を抑制することが重要であるが、そのためにはエネルギー使用量の削減対策が前提となる。当業界としては、「エネルギーの使用合理化に関する法律」(平成11年4月改正施行予定)を遵守し、使用エネルギーの削減及びエネルギーの効率的利用等に取り組み、関係業界における削減対策の成果をも踏まえ、2010年におけるCO2排出原単位を1990年の実績から10%程度削減するよう努力する。
冷凍食品の生産は、その品目や工場設備、規模等によってエネルギー使用の条件が大きく異なるため、各生産工場の実情に合わせ、以下の課題等に取り組み目標を達成するものとする。
- コージェネレーションシステムの導入の促進
- 廃棄ロスの低減など生産工程での効率化の向上
- 夜間電力利用による蓄熱システム等の設備の導入
- デマンドコントローラー等の節電設備の導入
- カロリー当たりのCO2排出量の少ないエネルギーへの転換
- 工場及び事務所における省エネの励行
また、生産工程における対策とは別に、輸送段階におけるCO2排出の抑制を図るため、関係業界の協力を得て、多頻度・少量配送の見直しを図る等商品配送の効率化を推進する。
●冷媒について
当業界においては、特定フロンを冷媒として使用している施設が一部残存しているが、オゾン層の破壊を防ぐため、特定フロンは早期に全廃する。また、廃棄時には機器メーカーと協力して漏えい防止を図るとともに回収に万全を期すこととする。
更に、温暖化ガスである代替フロンについても、大気中への放出を防ぐため、機器メーカーと協力して使用機器の点検整備及び廃棄時の漏えい防止対策を徹底する。また、機器関係業界と協力して、環境負荷の少ない冷媒への転換についても推進する。
●廃棄物再資源化の現状
廃棄物については、74%の会員社で削減対策を実施しており、一定の成果をおさめている。一方、再資源化率は先進的な企業では高水準にあるが、業界全体としてはまだ不十分なレベルである。廃棄物の構成比と種類ごとの再資源化率は表1のとおり。

●廃棄物対策
廃棄物については、その発生量を抑制することは勿論であるが、今後については再資源化率の向上を図ることで、最終処分量を減少することが重要と考える。当業界として、2010年における廃棄物全体の再資源化率を1997年の再資源化率より10%向上させることを目標として設定し、以下の対策をすすめるほか、再資源化用途の拡大等についても検討をすすめる。
- 工場における廃棄物の分別の徹底を図り、可能な限りマテリアルリサイクルをすすめる
- 汚泥の肥料化の推進
- 食品残さの肥料化および飼料化の推進
- 廃油等の燃料及び石鹸としての再利用の促進
また、一般廃棄物となる消費者用包装(紙・プラスチック)については、平成12年完全施行となる「容器包装に係わる分別収集及び再商品化の促進等に関する法律」に基づきリサイクルを促進するとともに、素材の見直し・包装の簡素化についても検討し、これを推進するものとする。同様に、業務用製品の包装についても簡素化をすすめるべく努力する。
今回の計画で掲げた目標を達成するためには、この行動計画に沿った各企業での継続的な努力が不可欠である。そのため、各企業ごとに環境保全を担当する専門部署ないし委員会を設置し、それぞれの実情を踏まえた具体的な環境行動計画を作成するとともに、その達成状況をフォローアップする内部環境監査を実施するよう努める。
海外において事業を展開するにあたっては、経団連地球憲章の「海外事業展開における10の環境配慮事項」を遵守し、進出国の環境保全に積極的に取り組むものとする。

環境自主行動計画の実施状況について、定期的にフォローアップを行い、その結果を公表する。
