購入した商品が・・・~物流・保管等に起因する商品苦情事例集~
社団法人日本冷凍食品協会 CS研究会
ここで紹介する事例は、当ホームページをご覧になる皆様に理解いただきやすいよう、特に状態の悪いものを選んで掲載しています。このような状態では、味、風味、色等の品質劣化が進んでいる場合があるため、お召し上がりになることはお勧めできません。
判断しかねる場合は、お買い求めになった店舗や商品メーカー(お客様対応窓口など)までお問合せください。
■霜や氷がたくさん付いている!
冷凍ブロッコリー 冷凍焼おにぎり
状態
商品の表面に霜や氷が付着しています。(冷凍保管中の乾燥や酸化を避けるため、もともと食品の表面に薄い氷の膜が付いた商品は除きます。)
解説
野菜等の水分の多い食品には、多少の霜が付着することがありますが、極端に多く付着している場合は、メーカー(工場)から商品が出荷された後、お客様がお気付きになるまでの物流・保管等過程で、商品が一時的に解凍され、その後、再凍結したためと考えられます。
パッケージ内の空気に含まれる水分や、食品に含まれる水分が流出し、再凍結したときに霜や氷となって食品や包装内に付着します。
■中身が固まっている!
冷凍炒飯 冷凍ミックスベジタブル
状態
正常品は一つ一つバラバラですが、中身が固まって、表面に霜や氷が付着し、一部が乾燥している場合があります。
解説
メーカー(工場)から商品が出荷された後、お客様がお気付きになるまでの物流・保管等過程で商品が繰り返し解凍、凍結したためと考えられます。
繰り返し凍結されると、パッケージ内の空気に含まれる水分や、食品から流出した水分が霜や氷になって固まってしまいます(ブロック化)。炒飯などでは水分が抜けた部分に空気が入るなどで、油分の酸化によって、腐敗しないまでも異臭を感じることもあります。
■野菜の一部が白く変色している!
冷凍グリーンピース 冷凍えだまめ
状態
野菜の一部が白く変色し、グリンピースや、えだまめの外皮にシワがあり、乾燥しています。
解説
メーカー(工場)から商品が出荷された後、お客様がお気付きになるまでの物流・保管等過程で商品が一時的に解凍され、その後、再凍結したためと考えられます。
食品中の水分が凍るときに細胞膜を破壊して、細胞内に含まれる水分および色素が流出し、乾燥して白く変色したり、外皮が縮みシワが発生したりします。
■うどんの一部が変色したり、割れたりしている!
冷凍うどん
状態
正常な商品は均一な色調ですが、うどんの一部が白く乾燥したようになったり、黄色く変色したりしています。また、麺が割れやすくなっています。
解説
メーカー(工場)から商品が出荷された後、お客様がお気付きになるまでの物流・保管等過程で商品が一時的に解凍され、その後、再凍結したためと考えられます。
製造工場では、茹で上がったうどんを非常に低い温度で「急速凍結」していますが、物流・保管等過程で解凍され再凍結する際には、冷凍庫内で「緩慢凍結」となってしまいます。その際、麺中の水分が失われ、原料に使用した小麦本来の色に近い白色や黄色に変色したり、乾燥して、麺が割れやすくなったりしてしまいます。また、茹で上げても、硬くぼそぼそした食感になります。
■カビが生えている!
冷凍パイシート 冷凍コロッケ
状態
表面の一部にカビが生えています。
解説
メーカー(工場)から商品が出荷された後、お客様がお気付きになるまでの物流・保管等過程で商品が解凍され、常温で数日、冷蔵で1週間ほどの長期間にわたり解凍状態が続き、その後、再凍結したためと考えられます。
温度変化を繰り返し受けた場合は、商品に霜や氷が付着したり、味、風味、色等の品質劣化をきたしたり、さらにはカビが発生することもあります。
■タレがかかっていない!
冷凍天ぷら(正常品) 冷凍天ぷら(滲み込み後)
状態
正常な商品は、衣の表面にタレが付いていますが、衣にタレが滲み込んでしまい、タレがかかっていなかったように見えます。
解説
メーカー(工場)から商品が出荷された後、お客様がお気付きになるまでの物流・保管等過程で商品が一時的に解凍され、その後、再凍結したためと考えられます。
温度の上昇により、商品が一度解凍されてしまうと、衣の表面に付いたタレが商品(特に衣)に滲み込んでしまいます。
■山芋の色が赤っぽい(黒っぽい)!
冷凍山芋とろろ(正常品) 冷凍山芋とろろ(変色後)
状態
山芋が赤っぽく(又は、黒っぽく)変色しています。
解説
メーカー(工場)から商品が出荷された後、お客様がお気付きになるまでの物流・保管等過程で商品が一時的に解凍され、その後、再凍結したためと考えられます。
山芋とろろが変色する原因として、山芋中に含まれる酵素が関与していることが考えられます。この酵素は冷蔵環境下でも活性化し、温度の上昇に伴い活性が増していきます。したがって、温度上昇等の異常が発生した場合、酵素が活性化し、変色を誘引する可能性が考えられます。
